部活・サークル会計アプリの比較
結局どれで管理するのが正解か
このページはmarufiが書いています。自社のアプリを1位に置くランキングにはしていません。実際、条件によってはmarufiより他のサービスのほうが良い場面があり、それも含めて書きました。読み終わったときに「うちはExcelのままでいい」と判断できたなら、それが正解です。
2026年9月19日更新 / 他社の料金・機能は2026年8月6日時点の公式サイトの記載、marufiは2026年9月19日時点の内容です
先に結論
お金の出入りが年に数回だけ
Excel・スプレッドシートのままでいい
乗り換えの手間のほうが大きくなります。すでに動いている仕組みを壊す必要はありません。
決算書をきちんと作りたい/集金の人数管理はいらない
ちまたの会計・チーム会計
どちらも料金プランがなく、収支計算書や決算書のPDF出力まで無料でできます。
集金と支出、その両方を1つで回したい
marufi・Saifban
「誰が払ったか」を人ごとに追える機能があるのはこの2つ。無料の範囲と料金の考え方が違います。
まず「会計アプリ」と「集金アプリ」は別物です
ここを混ぜたまま探すと、必ず選び間違えます。同じ「会計」という言葉で検索結果に並んでいますが、中身は別の道具です。
会計アプリ(会計ソフト)は、団体全体のお金の出入りを記録して、残高と決算書を作るものです。「6月3日 遠征バス代 8,200円」のような1本ずつの記録が積み上がって、年度末に収支計算書になります。得意なのは団体としての集計、苦手なのは個人の管理です。
集金アプリは逆で、「誰がいくら払ったか」を人ごとに追うものです。24人のうち18人が部費を払った、残り6人が未納、という管理をします。得意なのは個人の把握、苦手なのは備品や遠征費といった支出全体の記録です。
部活やサークルはこの両方が要る数少ない団体です。毎月部費を集めながら、同時に合宿費や備品を払っている。だから会計ソフトだけを選ぶと未納者の管理をExcelで別に作ることになり、集金アプリだけを選ぶと支出の記録が残らない。「アプリを入れたのにExcelも手放せない」の原因はたいていここにあります。
1年のお金の動きで確かめる
自分の団体がどちら側かは、1年の行事を並べると分かります。大学の部活・サークルの典型例です。
| 時期 | 動くお金 | 要るのは |
|---|---|---|
| 4月 | 年会費・新歓の会費を集める。月部費ならここから毎月 | 集金 |
| 5〜6月 | 備品の購入、大会のエントリー費、遠征の交通費 | 支出 |
| 7〜9月 | 夏合宿。参加者から集めて、宿と交通に払う | 集金支出 |
| 11〜12月 | 追いコン・OB会費。集めた分から会場に払う | 集金支出 |
| 2〜3月 | 春合宿、年度の決算、総会、次の会計係への引き継ぎ | 報告書 |
年会費を4月に一括で集めて、あとは行事が年に2〜3回なら「年に数回」側で、Excelで足ります。月部費を集めている、または合宿のように「人から集めて業者に払う」行事があるなら、集金と支出の両方を1つで持てる道具のほうが楽です。両方を別の場所で管理すると、年度末に突き合わせる作業が丸ごと残ります。
5つの選択肢と、それぞれが向く団体
上から順に「道具を増やさない順」に並べています。marufiが最後なのは、必要のない団体にまで勧めたくないからです。
Excel・Googleスプレッドシート
無料 表計算今いちばん多く使われている方法で、しかも正しく作れば十分に機能します。数式さえ合っていれば集計は正確ですし、様式も自由に決められる。「アプリに乗り換えるべき」と決めつける記事が多いですが、回っているなら変える理由はありません。
向いている
- お金の出入りが年に数回で、集金も年度初めに一括で終わる
- 代々受け継いだ計算式つきのファイルがすでにある
- 学校や連合組織から様式を指定されている
- 部内にExcelに強い人がいて、引き継ぎの手順もできている
向いていない
- スマホからその場で記録したい(セル編集が崩れやすい)
- 毎年会計係が代わり、ファイルが個人のPCに散らばる
- 行の挿入や上書きで数式が壊れた経験がある
- 未納者の催促のたびに手作業で名前を書き写している
ちまたの会計
完全無料 会計ソフト自治会・PTA・スポーツクラブ・サークルなど、非営利の任意団体に向けたクラウド会計ソフトです。現金出納帳・預金出納帳・収支計算書・収支予算書が作れて、予実管理や月別のグラフまであります。有料プランがなく、寄附で運営されているのが特徴です。無料枠は5団体まで、1団体・1会計期あたり2,000伝票まで。
向いている
- 総会や監査に出す決算書をきちんとした体裁で作りたい
- 予算を立てて、執行率を見ながら運営したい
- 費用を1円もかけたくない
- 複数の団体(本部と支部など)をまとめて見たい
向いていない
- 「誰が部費を払ったか」を人ごとに管理したい
- スマホ中心で運用したい(作業はPCのほうが快適)
- 今あるExcelの記録をまとめて持ち込みたい(取り込み機能の記載が見つかりません)
公式サイト:timakai.com
チーム会計
完全無料 会計ソフト部活・クラブチーム向けをうたうクラウド会計ソフトです。ブラウザから使え、クレジットカード不要・完全無料。残高や予算の進捗をダッシュボードで見られて、収支報告書・決算書をPDFとExcelで出力できます。会計の知識がなくても報告書が作れる、という点に寄せた設計です。
向いている
- 報告書のPDF出力まで無料で済ませたい
- 残高と予算の進捗をダッシュボードで見たい
- 記録を後からExcelに書き出して加工したい
向いていない
- 個人ごとの集金管理が主な目的(公式サイトでは触れられていません)
- スマホアプリとして使いたい(ブラウザ版のみ)
- 今あるExcelの記録をまとめて持ち込みたい(取り込み機能の記載が見つかりません)
公式サイト:teamkaikei.jp
Saifban
無料〜 月480円/月1,480円 集金アプリ集金の管理に特化したアプリです。iPhone・Androidのアプリがあり、LINEと連携して請求を送れるのが強み。無料プランは15人・請求が月4回・編集者1人まで。50人まで使うStandardが月480円(年3,980円)、人数無制限のProが月1,480円(年11,800円)で、会計帳簿やPDFの収支報告書は上位プランの機能です。
向いている
- 集金の督促までアプリに任せたい(自動リマインド機能あり)
- 連絡がLINEグループに集約されている
- スマホアプリとしてインストールして使いたい
- 人数が15人以下の小さな団体(無料で足りる)
向いていない
- 人数が15人を超える(無料の範囲を出ます)
- 会計帳簿や決算報告を無料で作りたい(上位プランの機能)
- 集金より支出の記録が主な用途
公式サイト:saifban.com
marufi(このサイト)
無料 有料 月500円〜/報告書PDFのProは月1,000円(買い切りもあり) 会計+集金収支の記録と集金チェックを1つでやることに寄せた会計アプリです。インストール不要で、スマホのブラウザからそのまま使えます。ホーム画面に追加すれば、アプリと同じように独立した画面で開きます(App Storeからのインストールはありません)。他と違うのは、今使っているExcelをAIが読み取ってそのまま取り込めること。形式を整える必要はなく、表をコピーして貼り付けるかファイルを選ぶだけで、取り込む前にプレビューで確認・修正できます(無料・月30回まで)。レシート・領収書だけでなく請求書・振込明細・通帳・PayPayの決済画面も、撮れば日付・金額・内容が埋まります(無料プランは月3回まで)。集金は行事ごとに項目を分けて人ごとに済・未を付け、人によって金額を変える(免除・割引)こともできます。記録・残高・集金チェック・グラフ分析・繰越金と予算・取り込みが無料で、集金の記録漏れチェックも無料。有料は3段階で、AI機能の回数拡大がAIプラン(月500円)、月次の収支報告PDFとCSVエクスポートがスタンダード(月750円)、総会用の会計報告書PDFと引き継ぎパッケージがPro(月1,000円・1年7,000円)。どれも買い切り(PayPay対応)とサブスクから選べます。団体別の使い方は部活の部費管理/クラブチーム・スポーツ少年団の会費管理/PTAの会計管理/町内会・自治会の会計管理のページで説明しています。
向いている
- 集金と支出の両方を1つで回したい
- 人数が多い(無料でも人数・件数の制限なし)
- 今までのExcelを打ち直さずに持ち込みたい
- 毎年会計係が代わる(アカウントを渡すだけで引き継げる)
- 部室や遠征先でスマホからその場で記録したい
- レシートや振込明細を撮るだけで入力を済ませたい
向いていない
- 会計報告書のPDFまで無料で使いたい(上の2つは無料です)
- 複式簿記で貸借対照表まで作る必要がある
- App Store・Google Playから入れたい(marufiはホーム画面に追加する形)
- お金の出入りが年に数回しかない
集金と支出の両方が要る団体なら、今のExcelを取り込んで試せます(無料)
無料で試す →候補に挙がりやすいけれど、外していい3つ
- LINEグループだけで管理する
- 「払いました」の報告がトークに流れて埋もれ、あとから誰が払ったか追えません。結局、集金表を別の場所に作ることになります。
- 個人向けの家計簿アプリ(マネーフォワード ME・Zaimなど)
- 自分の口座と財布を管理する道具なので、メンバー別の集金管理ができません。団体の残高と自分のお金が同じ画面に混ざります。
- 事業者向けの会計ソフト(freee・マネーフォワード クラウドなど)
- 複式簿記と確定申告が前提の月額サービスで、任意団体には過剰です。「誰が部費を払ったか」の管理には向きません。
一覧で比べる
機能の数を競っても選べないので、部活・サークルで実際に効く5点に絞りました。◎○△×はこの用途での向き不向きで、公式サイトに記載が無いものは「—」にして評価していません。
| Excel・スプレッドシート | ちまたの会計 | チーム会計 | Saifban | marufi | |
|---|---|---|---|---|---|
| 費用 | ◎ 無料Googleスプレッドシートなら無料 | ◎ 完全無料有料プランなし。寄附で運営 | ◎ 完全無料有料プランなし | ○ 無料〜月1,480円15人を超えると月480円〜 | ○ 無料〜月1,000円記録・集金は無料。報告書PDFはPro |
| 使える端末 | △ PC向きスマホだとセル編集が崩れやすい | ○ ブラウザPC・スマホ・タブレット対応 | ○ ブラウザスマホ対応をうたう | ◎ アプリ+LINEiPhone・Android・Web・LINE連携 | ○ ブラウザインストール不要。ホーム画面に追加すればアプリとして開く |
| 誰がいくら払ったか | △ 表は作れる更新のたびに手作業 | × 個人別の管理は対象外団体全体の出納が中心 | — 公式サイトに記載なし収支と報告書が中心 | ◎ これが本業未納者の一覧・自動リマインド | ◎ タップで済/未未納の人だけが自動で一覧に出る |
| 会計帳簿・決算報告 | △ 体裁から自作毎年テンプレート探しから | ◎ 無料で出せる収支計算書・予算書・領収書発行 | ◎ 無料で出せる決算書をPDF・Excelで出力 | ○ 上位プラン帳簿は月480円〜、PDF報告書は月1,480円 | ○ 台帳は無料/報告書はProPDFは月1,000円(買い切りもあり)。監査欄つき |
| 今までのExcelの持ち込み | ◎ そのまま移行の必要がない | — 公式サイトに記載なし取り込み機能への言及は見つかりません | — 公式サイトに記載なし書き出し(PDF・Excel)の記載はあります | — 公式サイトに記載なしCSV書き出しは上位プランにあります | ◎ AIが読み取る貼り付けるだけ。無料・月30回 |
他社の情報は2026年8月6日時点の公式サイトの記載、marufiの情報は2026年9月19日時点の内容にもとづきます。プランや機能は変わることがあるので、最終的には各公式サイトでご確認ください。また、この表はmarufiが作成しているため、marufiに詳しく他社に粗いという偏りが構造的にあります。他社の項目は公式サイトに書かれている範囲だけを記載し、推測では埋めていません。
選ぶ前に確認したほうがいい2つのこと
1. データを書き出せるか
無料のサービスは、終わることがあります。実際、部活向けの無料会計アプリとして各所で紹介されていた「かいけいがかり」は、現在サービスを終了しています。悪いことではなく、無料である以上いつでも起こりうることです。
対策は単純で、選ぶ時点でCSVやExcelに書き出せるかを確認しておくこと。書き出せるなら、万一のときも記録を持ち出して別の方法に移せます。書き出せないサービスに数年分をためると、そのサービスから出られなくなります。marufiではCSVエクスポートはスタンダードプラン(月750円)からの機能です(この点はちまたの会計・チーム会計のほうが条件が良い、と正直に書いておきます)。
2. 来年の会計係が使えるか
部活・サークル・PTAのような団体では、1年か2年で担当が代わります。選定の基準を「自分が使いやすいか」だけにすると、引き継いだ人が使えずにExcelへ逆戻りします。これは実際によく起きます。
確認するのは、引き継ぎがアカウントの受け渡しで済むか、それとも自分のPCにあるファイルを渡す必要があるか。後者だと、渡し忘れた瞬間に過去の記録が消えます。ブラウザで使うサービスは総じてこの点が強く、Excelはここが最大の弱点です。
このページの立場について
marufiが自社サイトで書いている比較なので、公平だと言い張るつもりはありません。できるのは、事実を確認できる範囲で書き、都合の悪いところを消さないことだけです。このページでは次を守りました。
- 他社の情報は公式サイトに書かれている範囲だけを載せ、推測で埋めない
- marufiが劣る点(報告書PDFとCSV書き出しが有料)を表と本文の両方に残す
- 他社のほうが条件が良い場合は、そう書く
- marufiを1位に置いた順位づけをしない
もし記載に誤りを見つけたら教えてください。特に他社の情報は、こちらの読み違いや、その後の仕様変更で古くなっている可能性があります。
よくある質問
部活やサークルの会計は、無料のアプリだけで完結しますか?
「会計アプリ」と「集金アプリ」は何が違いますか?
今使っているExcelのデータは引き継げますか?
スマホだけで会計をやりたいのですが、どれが向いていますか?
無料のサービスが将来終わってしまう心配はありませんか?
合宿費や大会費のような、月会費とは別の臨時の集金も管理できますか?
未納の人への催促はアプリからできますか?
marufiが向かないのはどんな団体ですか?
まとめ:迷ったときの決め方
集金を人ごとに管理する必要がありますか?
必要なら marufi か Saifban の2択になります。必要ないなら、ここで会計ソフト側(ちまたの会計・チーム会計)に決まります。ここが最初の分岐で、ここを飛ばすと選び間違えます。
会計報告書のPDFを、無料で出したいですか?
無料で出したいなら ちまたの会計かチーム会計 です。この2つは料金プラン自体がありません。marufiは報告書PDFに月1,000円、Saifbanは月1,480円かかるので、ここだけを見るなら勝ち目がありません。
今あるExcelを、打ち直さずに持ち込みたいですか?
それなら marufi です。他の3つは公式サイトに取り込み機能の記載がありません。乗り換えで挫折する最大の原因が「全部打ち直し」なので、数年分の記録がある団体ではここが効きます。
3つとも「どちらでもいい」なら、今のExcelのままで大丈夫です。道具を変えること自体にコストがあります。年度末を越えられているやり方を、記事に言われたからという理由で変える必要はありません。Excelを続けるなら、部費管理をExcelでやる方法で集金表の作り方と数式を紹介しています。
marufiは登録30秒・クレジットカード不要で、記録・残高・集金チェックはずっと無料です。
今のExcelをそのまま取り込んで(無料)、合わなければ使うのをやめれば大丈夫です。